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本店登記はどこがよい?自宅・オフィス・バーチャルオフィスの選び方

会社設立
2026.10.16

会社を設立するときは、会社の住所となる「本店所在地」を決めなければなりません。
本店所在地は、自宅、賃貸オフィス、レンタルオフィス、バーチャルオフィスなどから選べます。

結論として、費用だけで決めるのではなく、許認可、住所公開、郵便物、法人口座、将来の移転まで確認して選ぶことが大切です。

本店所在地の選択肢を比較

選択肢メリット主な注意点向いているケース
自宅追加の賃料を抑えやすい自宅住所が公開される1人または家族で始める
賃貸オフィス来客や採用に対応しやすい初期費用と賃料がかかる従業員や来客がある
レンタルオフィス設備を早く用意できる登記可能なプランか確認が必要個室や会議室を使いたい
バーチャルオフィス自宅住所を公開せずに済む許認可や口座開設の確認が必要オンライン中心で営業する

最初に確認すべきなのは、予定している事業に許認可が必要かどうかです。
許認可に問題がなければ、事業の進め方や必要な設備に合わせて選びましょう。

本店所在地とは会社の登記上の住所

本店所在地は、会社の登記上の住所です。株式会社や合同会社を設立する場合は、定款と登記申請書に本店所在地を記載します。

定款には、一般的に次のように市町村または東京都の特別区まで記載します。

当会社は、本店を大阪府大阪市に置く。

詳しい番地や建物名、部屋番号は、別の決定書類で定めたうえで登記します。
定款を市町村までの記載にしておけば、同じ区域内で移転する場合、通常は定款変更をせずに済みます。ただし、登記されている住所が変わるため、本店移転登記は必要です。

本店所在地を決める前の4つの確認事項

1.許認可の要件を満たしているか

許認可が必要な事業では、事務所の広さ、独立性、設備などに条件が設けられる場合があります。

例えば、有料職業紹介事業では、事業所の位置、構造、設備、面積などが審査対象になります。事業によっては、自宅やバーチャルオフィスでは要件を満たせません。

会社を設立した後に許認可を取得できないと、別の事務所を契約し、本店移転登記を行うことになりかねません。

2.住所を公開しても問題ないか

会社の本店所在地は、登記事項証明書に記載されます。また、国税庁の法人番号公表サイトでも、会社名、本店所在地、法人番号が公表されます。

自宅を本店にすると、自宅住所を誰でも検索できる状態になります。
自宅住所を公開したくない場合は、レンタルオフィスやバーチャルオフィスを検討する方法があります。

3.物件の契約上、登記できるか

賃貸住宅を本店にする場合は、賃貸借契約書や管理規約を確認します。
物件によっては、次のような条件があります。

・法人登記そのものを認めていない
・登記は可能だが、来客や看板の設置はできない
・居住以外の利用を禁止している

契約書だけで判断できない場合は、大家や管理会社から事前に承諾を得ておきましょう。
レンタルオフィスやバーチャルオフィスも、すべてのプランで法人登記ができるとは限りません。

4.郵便物と法人口座に対応できるか

会社設立後は、税務署、自治体、年金事務所、金融機関などから重要な郵便物が届きます。
バーチャルオフィスを利用する場合は、次の点を確認しましょう。

・郵便物が転送される頻度
・書留や転送不要郵便を受け取れるか
・郵便物の受取りに追加料金がかかるか

バーチャルオフィスでも、法人口座の申込みを受け付ける金融機関はあります。ただし、金融機関によって審査基準は異なり、事業内容や事業実態を示す資料を求められる場合があります。
登録住所に送られる転送不要郵便を受け取れることを条件としている金融機関もあるため、住所を契約する前に確認しておきましょう。

ケース別の本店所在地の選び方

1人で小さく始める場合

許認可や来客の問題がなく、住所公開にも抵抗がなければ、自宅登記が有力です。
設立直後の固定費を抑え、事業資金を仕入れや広告などに回しやすくなります。

従業員や来客がある場合

設立時から従業員を雇う場合や、取引先との打合せが多い場合は、賃貸オフィスや個室型のレンタルオフィスが適しています。
広さだけでなく、インターネット環境、郵便受け、会議室、営業時間なども確認しましょう。

自宅住所を公開したくない場合

固定の執務スペースが不要で、オンラインを中心に事業を行う場合は、バーチャルオフィスが選択肢になります。
ただし、許認可、法人口座、郵便物の受取りに問題がないかを契約前に確認する必要があります。

登記住所と実際の事務所を分ける場合の注意点

本店を自宅に登記し、実際には別の事務所で仕事をすることも可能です。
事務所を移転しても登記上の本店を変えなければ、本店移転登記を省けるという利点があります。

一方で、実際の事務所が別の市町村にある場合は、その事務所の所在地でも法人住民税の申告・納付が必要になる可能性があります。自治体ごとの均等割が生じることもあるため、登記費用だけで判断しないことが大切です。

将来の移転費用も考えて決める

本店を移転した場合、原則として本店移転登記が必要です。

本店移転登記の登録免許税は、本店1か所につき3万円です。別の法務局の管轄へ移転すると、旧所在地と新所在地について2件の登記申請が必要になります。司法書士へ依頼する場合は、別途報酬もかかります。

設立後すぐに移転すると、登記費用だけでなく、銀行、税務署、自治体、取引先などへの住所変更も必要です。
短期間しか使えない住所ではなく、少なくとも数年間は利用できるかを考えておきましょう。

まとめ

本店所在地は、会社設立のためだけに用意する住所ではありません。
許認可、住所公開、郵便物、法人口座、地方税、将来の移転費用にも影響します。

1人で小さく始める場合は自宅、従業員や来客がある場合は賃貸オフィスやレンタルオフィス、自宅住所を公開したくない場合はバーチャルオフィスが主な選択肢です。
ただし、最初に確認すべきなのは許認可の要件です。そのうえで、事業の実態に合い、重要な郵便物を確実に受け取れる住所を選びましょう。


個人事業と法人の比較もサポートします

西中島南方・新大阪の税理士事務所、フラッグシップ税理士法人では、会社設立の登記手続きと税務署・自治体への届出をまとめてサポートしています。本店所在地を決める際も、設立後の税務や法人口座、資金繰りまで踏まえてご案内します。

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